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小学校の難聴学級について

こんにちは。岩尾です。

 

小学校の1年生生活も1ヶ月が過ぎました。

 

今日は、那珂小の難聴学級の様子をご紹介します。

 

今年から新設され、運よく1年生が2人入学しまして、1年生2人からのスタートとなりました。

 

難聴学級の制度は、難聴学級と通常クラスの両方に在籍します。

通常クラスを「交流クラス」と呼んでいます。

 

 

難聴学級では、国語、算数を中心に勉強し、図工や音楽、道徳、体育などは交流クラスで勉強します。

 

おそらく、学校側の配慮で、難聴学級の2人は、交流クラスも同じクラスになりました。

今年新設されたばかりで、この2人しかいないので、交流クラスで勉強するときは、難聴学級の先生が常に付いてくれるという、新設1年目ならではの非常に幸運な待遇に、今はなっています。

なので、こういう面では、新設はメリット大きいですね。

 

難聴学級では、音環境を、本当にこまめに調整してもらっています。

勉強も、ほぼマンツーマンで見てもらえるので、順調に進んでいます。

 

交流クラスでは、ロジャー(送信機能付きマイク)を使っていますが、最初の頃は、周りがザワついていてよく聞こえないようで、「今、何て言ったの?」と、聞き返すことが多かったようです。

何度も何度も話を止めるわけにはいかないので、話が終わって聞き返すか、付いてくれている難聴学級の先生に聞き返すかしてとやったようですが、いずれにしても、わからない言葉があると、その先も全部わからなくなるので、何かいい方法はないかと先生と考えてましたが、最近は慣れてきたようで、ロジャーでよく言葉を拾えているようです。

ただ、先生の話の聞き返しは、何らか方法考えておきたいですね。

 

最初は、友達の発言のときに、先生に促されてではないとその友達の方を見てなかったようですが、最近は、促される前に友達の方を向くようになったとのこと。

これも、難聴学級の先生が付いてくれてこまめに教えてくれた成果ですね。

 

学校側は、非常に協力的です。

校長先生がまず非常に協力的で良かったんですけど、難聴学級の先生は言うに及ばず、交流クラスの先生も非常に協力的です。

 

あまり多くの事例は知らないんですけど、難聴学級や支援級を使ってない場合は、なかなか望ましい協力が得られないという話も聞きます。

なので、まず、こういうクラスを作ることで、学校全体に協力的な意識を拡げられるメリットはあると思います。

 

また、交流クラスでは、やはり1年生はバタバタして先生も大変だと思います。

いくら協力的な先生でも、先生1人では、難聴の子のフォローまでできないだろうと思います。

難聴学級の先生が付いてくれているからこそ、お互いにいい進め方ができているんだろうなと思います。

 

理想を言うと、通常クラスで全てできるに越したことはないとは思いますが、音環境があるので、分離した方がやっぱりベターかな・・・とは思っていますが、それも、難聴についての理解がもっと浸透してからかなとは思います。

 

デメリットとしては、やはり交流クラスの子と接する機会が少なくなってしまうことですね。

今のところ、あまり遊べてないようです。

コロナのマスクのせいで、運動場で会っても顔がわからないというのもあって、これが更にコミュニケーションを阻害してるんですけどね。

 

聞こえる子とのコミュニケーションは、地域の小学校に通うメリットでもあるので、少しずつでもコミュニケーションをとる機会を作れるといいなと思っています。

 

最後に、嬉しいエピソードを2つ。

 

★交流クラスの子がうちの娘に「おはよう」と声をかけてくれたようですが、娘は無反応だったようです。

後から聞くと、何言っているかわからなかったようです。

で、その子は、先生に、

「おはようって挨拶したけど、どうも通じてないみたい。どうしたらいいですか?」

って聞いたらしいんですね。

素晴らしい!

で、先生がまたいいんですけど、「じゃあ、ともり(うちの娘)ちゃんに聞いてみよう」ということで娘に聞いたようです。

すると、娘は、「おはよう」の手話を教えたみたいです。

で、次の日、その子は、手話と共に、「おはよう!」と言ってくれ、娘も答えたようです。

その子は、先生に、「おはよう言えたよ!」と、報告してくれたようです。

嬉しいですね~!

 

★難聴学級の2人をクラスで最初に迎える時、どうやって迎えようか?ということでクラスで話したようです。

で、拍手で迎えようということに決まったようですが、そのとき、1人の子が、

「でも、拍手って、うるさくないのかな?」

と、言ったようです!

これは、素晴らしすぎて!感動ものです!

小学校1年生ですよ!

なかなかこんなこと考えられるものではないです。

で、そうよね。うるさいかもしれないよね。じゃあどうする?ということで、再度話し合って、両手を細かに振って迎えるということに決定したようです。

この話を娘にしたら、「えー!嬉しいな~」みたいな表情にパッとなりました。

 

意識できる機会があることで、1人でも2人でも少しずつ理解が拡がっていきますね。

まだなかなか世の中に拡がってないことだからこそ、少しずつ拡げていきたいですよね。