難聴児は、普通にやれていると見られやすい

こんにちは。岩尾です。

今日は、保育園でのことについてちょっとお話しします。

 

実は、難聴児は、他の子と同じようにできていると見られやすいという事実があります。

 

この子たちは、人一倍の察する力で、よく聞こえない中でも、他人の動きを見てついていきます。

実はこれ、かなり疲れることではありますし、動いてはいても、実際は何をしているのかよくわかってないということもあります。

 

でも、傍から見ると、わかって動いていると見えてしまうんです。

 

 

これが実に悩ましい(苦笑)

 

普通に動いているから、特にサポートも必要ないねととられてしまうことが結構あります。

親が、「いや、聞こえてないです。周りを見て合わせているだけなので、こうこうしてもらえませんか」とお願いしても、「大丈夫ですよ。○○くん(ちゃん)はできてます!」となったりします。

 

ひどいときには、加配保育士さんを付けているのに、「難聴の○○くんは、他に発達障害の子どもさんもいますので、一番最後にサポートします」なんて言われた方もいまして。

いや、そもそも、加配保育士さんの制度はそんな制度じゃないんですけどね。

 

難聴は見えにくい障がいと言われるのが、身に沁みます。

 

聞こえづらいというのは、確かに目に見えないので、「普通にできてるやん!」と思われるのも無理はないなとは思います。

 

ただ、うちの娘でいくと、補聴器を付けても、普通の会話が、「あ、音がしてる」と捉えられる程度。

そして、補聴器は周りの音も全て増幅させるので、人の声も、足音も空調の音も、外の車の音も全部が重なって聞こえてくる。

そんな状況で先生の話や指示を聞くには並大抵ではない神経を使う必要がありますが、やっぱりそれだけ神経を使っても、音環境がうるさく、ちょっとしたサポート(口形を見せるなど)がない状況では話も指示も理解はできません。

ただ、何となく周りの真似をしているだけです。

 

このことを少しでもわかってもらえると、親としては大変ありがたく思います。

 

まあ、黙っててもわかってはもらえないので、親としては、都度お願いすることはやっていきたいと思ってます。

あとは、保育園の先生向けの難聴の勉強会なんてのも療育センターがやっているので、そういうところにぜひ参加をお願いして、実情をわかってもらうこともできますし、家族会としても、そういう活動もやっていければいいなと思っているところです。

 

大げさに大変なんだをアピールするつもりはないんですけど、あまりに認識が離れているこの部分を少しでも埋められると、子どもたちも物事の理解が進んで、より成長できるはずだけどなあなんて思います。

 

もちろん、しっかり対応していただいている先生もいますし、全体的に認識の差を埋められるといいですね。