療育は理論はシンプルだけど、実行はアート

こんにちは。岩尾です。

いや~ここ最近暑いですね!
僕は30度ぐらいまでなら窓開けて扇風機で全く問題ないですけど、それを超えるときついですね~

エアコンさまさまです。

 

さて、今日は、

療育は、理論はシンプルだけど、実行はアートだというお話ですが・・・

実は、これは、ある人の言葉をパクッてます(笑)

 

 

 

僕もずっと学んでいる解決志向(ソリューションフォーカス)という思考及びコミュニケーション法があるんですけど、その創始者の一人、インスーさんの言葉で、「ソリューションフォーカスは理論はシンプルだけど、実行はアートね」という言葉があって、それを使わせてもらいました。

しかし、療育もまさにこれだと思います。

 

最近、療育をしている親御さんが、こんなことを話してくれました。

「家族で遊びに行った時、せっかくいろんな言葉を体験とともに覚えるチャンスなのに、パートナーが、全く有効な言葉がけをしない」

 

そのパートナーの方は、療育には全く来てない方です。

 

療育の言葉がけって説明されると、実にシンプルです。

子どもが興味を向けてるモノ・コトに対して、正面から口を見せてはっきりと大きい声で、そのモノ・コトの名前を伝える。

体験しているときは、その体験に合わせて、何度もそのモノやコトの名前を伝える。

また同じものを見た時、同じことに出会った時、まず子どもに言わせるように待つ。

言えなかったら再度教える。

それを繰り返す。

 

実にシンプルです。

 

だから、説明されると、誰でも、「わかった。できる」と思いますし、子どもと接しているときも、「できてる」と思ってしまいます。

実際に、日曜療育で、普段全然療育に来てない方が来た時、感想を聞くと、「普段やってるんで、できましたね」という人多いんですけど、見てると全然できてません(笑)

 

いや、これ当たり前なんですよね。

 

僕も、毎週療育で、保育士さんやSTさんに、

「お父さん、このタイミングで声がけですよ」

と、何度も何度も教えてもらってやっとできるようになった経緯があります。

言われたとき、「そうよな。このタイミングで言わなどうするよな。何でそんな簡単なことが俺はできない?」と、何度も思いましたし(笑)、一緒にやってる親御さんも、始めた時は本当できない自分が情けなかったと言われてました(笑)

 

だから、普段療育で教えてもらってない人が、いきなりできるわけはないし、できてたまるかという話でもあります(笑)

 

そこで、普段療育に来てないパートナーの方にダメ出しをしたくなる気持ちはよ~くわかるけど(笑)、家庭では、普段している方が、普段してない方に、「このタイミングで声をかけるといいよ」と、やわらか~く言えるといいでしょうね。

まあ、他の要素があればなかなかそういう気持ちにならないかもしれませんが(笑)

 

しかし、療育は本当にアートだなと思います。

 

覚えさせたい言葉を無理矢理子どもに何度も繰り返しても、全く頭に入ってきません。

子どもも嫌がるし、親も疲れます。

 

覚えさせたい言葉があれば、それに興味を持たせるような前段階を考える必要があるし、興味が向いてるところを発見したら、間髪入れずに言葉がけ!

そして、絶好のタイミングを見逃さずこれまた声がけ!

 

うちの娘が1歳ぐらいのとき、他のお母さんが持っているものを欲しくてただ手を出したときがあって、

そのお母さんは、すぐにあげずに、「ほしいの?ほしいときどうするの?」と聞いてくれ、

うちの子どもから「ちょうだい」という言葉とジェスチャーを引き出してくれたことがありました。

 

あれはアートだなと思いました!

当時はまだ僕も療育に慣れてなく、自分の娘もそうだし、他の子どもに手を出されたら、「あ、ほしいの?どうぞ」と速攻あげてたと思います(笑)

そのタイミングを逃さず、サラッと療育的な言葉がけをしてくれたあのお母さんのおかげで、一つタイミングを覚えました。

 

療育って、本当にこういう些細なことの積み重ねだと思います。

大きなこととか、複雑なことをわざわざする前に、まず小さなことをどれだけできるかが大切だなと、僕は心底思います。

 

そして、この些細なことは、まず気づく力が必要だし、タイミングを見極めることも必要だし、もっと上に行けば、そのタイミングを自然に作ることもできるということですね。

 

小さなことを積み重ねることが、とんでもないところにいくただ一つの方法なんですよね。

 

すいません。イチローの言葉をパクらせてもらって締めさせてもらいます(笑)