無理と思うと、そこで思考が止まる

こんにちは。岩尾です。

今日は、療育を効果的にする上での、大きなキーとなった出来事をお話しします。

 

うちは0歳児から療育に通ってました。

その頃は、確か月に2回の午前中だけの集団+月に2回の個別でした。

 

1歳児クラスに上がるとき、毎週月曜+隔週木曜の集団+月に2回の個別になりますと伝えられました。

 

これを聞いて、「え?そりゃ無理や!絶対行けん!」

と思いました。

 

 

療育は親子療育。親が付き添います。

うちは共働きで土日休み。

たまに土日が仕事になることもあるという状況だったのですが、2人で手分けしても、毎週1回平日に仕事を休まなくてはいけなくなります。

 

この時点で「そりゃ無理だ!」となってしまいました。

 

「週に1回だけとかできませんか?」

「事前学習・体験・事後学習という流れになってるので、最初から週に1回とかはできないんです」

 

正直、このときは、「今やほとんどが共働き世帯だというのに、そういう家庭のことを全く考えてくれてない!」と、このシステムはおかしい!と一人で怒っていました(笑)

 

そんなとき、カミさんが、

「でも、集団行かせたいよな。その方が子どもにもいいよな」

と言いました。

 

その言葉でちょっと考えました。

「そりゃあ集団行かせた方がいいのはもちろんわかるけど・・・

行かせられるか?

どうやって?

・・・・」

 

実は僕は当時比較的自由に時間を設定できる自営業で、よくよく考えると、仕事がカツカツに詰まっているということもなく・・・(笑)

カミさんは、会社に、土曜勤務するから、平日1日休ませてもらえないか相談してみるということになり・・・

それが通り、僕は療育の日以外に仕事を入れるよう調整するようにして・・・

結構すんなり療育ができる体制が取れました(笑)

 

やってみると、「なぜ最初あんなに無理だと思ってたんだろう?」と、不思議なぐらい何でもない調整でした。

 

もちろん、仕事の形態や、まだ入社して日が浅いなどによっては難しい人もいるでしょうが、最近はそういう家庭の事情を考慮してくれる会社も増えてますし、相談すれば何とかなることは絶対に多いはずです。

 

無理だと思うと、「どうやったらできるかな?」という思考に達せず、そこで思考が止まってしまって、当然「相談する」というアクションも取れなくなります。

 

で、僕が無理だと思うに至った背景としては、「自分を中心に考えていた」ということがわかりました。

別にこれは、いい悪いの問題ではなく、自分を中心に考えると、共働きを考慮しないシステムは確かにおかしいですし、平日仕事があるのに毎週毎週休むなんて無理だと思うわけですね。

 

でも、子どもを中心に考えると、週1や週2で集団療育をした方が効果的だし、親子で一緒にした方が、親もやり方がわかって、療育以外の場面で親が子どもに効果的な働きかけができるし、このシステムは非常に効果的なシステムなわけです。

 

おかげさまで、娘はよくしゃべれるようになってきて、今ではこのシステムで良かったと思っています。

 

 

で、多くの家庭で、こういう場合、どちらかが仕事を辞めて療育に関わる(多くの場合母親)か、集団はやめて月2回の個別療育だけにするかという選択をとっています。

 

それぞれの家庭に事情があるのはもちろんわかるんですけど、でも、「どうやったらできるかな?」と考えてみれば、集団に行ける方法があるかもしれないし、仕事を辞めないで済む方法もあるかもしれません。

 

そしてもう一つ。

両親がいるなら、片方だけに療育を担当してもらうより、絶対2人でやった方が子どもが伸びるのは当然ですし、親の負担がなくなります。

 

負担という言い方は違うと思うんですけど、一人で療育をしていたら、結果が全て自分の責任となってしまいますし、うまくいかないときに相談もできないし(言ってもわからないから)、一人で抱え込んでしまい、これは負担ということになってしまうでしょう。

うまくいってるとしても、療育というのは、これまた見えにくい地道な働きかけの繰り返しで、これを持続させなきゃと、これまた一人で抱え込んで変なプレッシャーを負いかねません。

 

これは健全なことじゃないと思います。

 

2人でできれば、負担ではなく、課題になります

負担と課題では、これは大きな違いです。

 

毎週仕事を休めなくても、月に1回ぐらいは絶対に休めるはずです。

会社に相談すればほとんどの場合受け入れてくれるはずです。

それでもしかすると出世コースから外れてしまうことはあるかもしれませんが、自分の子どもと出世とどちらが大切でしょうか?

聞くまでもないことです。

(もちろん、自分の使命を優先させている人もいるはずで、それは一つの価値観だと思います)

 

思考が止まっているから、考えもしないし、相談もしないでいるだけです。

これは別に悪いことではなく当然のことで、これまで書いてきた通り、以前の僕もそうだったわけです。

 

だから、

子どもの目線で考えて、

どこまでならできるか?

どうやったらもっと家族で効果的にできるか?

ちょっと思考を進ませてみれば、片方に任せっぱなしではなく、きっと家族で取り組むことができるようになると思います。

 

実際、うちは、家族で療育ができているからこそ、娘もよく伸びてくれてるんだろうなと思います。

もちろん、一人で療育しても子どもは伸びますし、伸びている子を実際知ってます。

でも、2人でできれば、もっと伸びるはずだし、親の気持ちもよりいい方向に進んでいけるようになるわけです。

 

もっと多くの家庭で、家族で療育ができるようになれるといいなと思います。